未開人の研究日誌

東京大学で教育の研究をしています。2023年4月現在M1です。

青年革命家ゆたぼんの高校受験について

今3本ほど書きたい記事が溜まっているので書いてしまいましょう。

せっかく以前記事を書いたので、続きを書きたいと思います。少年革命家ゆたぼんの高校受験編についてです。

mikaijin-sub.hatenablog.com

 

動画リンクを貼っておきます。(勝手に貼っていいのかわかりませんが)

www.youtube.com

www.youtube.com

個人的にはこの動画、かなり好きなので共有しておきます。

中高一貫に通う生徒を除き、中学生は基本的に進路を選ばなければなりません。学校基本調査によると、令和4年度の中学校卒業者の高等学校等の進学率は98.7%なので、大半の中学生は何かしらの学校に進学することになります。多くの生徒は何も考えずに高校に進学していくことになります。(高等学校等には高等専門学校や特別支援学校高等部を含みます)

 

中学校の進路だよりは見ていると結構面白いです。公開されている学校はそう多くはなく、学校により(主に進路担当者次第だとは思いますが)カラーがあります。しかしながら、高校進学をキャリア学習の一環として捉えるというのは全国的な傾向ではないかと思います。高校進学を前提として作られているものもありますが、最初に就職や職業訓練校などの紹介をして、高校進学は一つの選択肢に過ぎないことを示しているものもあります。

 

そしてこの動画、彼は高校に行くか行かないかというところから議論を始めています。そして自分にとって高校に行くメリット・デメリットは何か、行くならどの学校が良いか、しっかり自分で考えて、県立高校受験という選択を下しました。これが本来進路学習のあるべき姿ではないかと考えられます。 僕は、彼は通信制高校に行くものと思っていました。YouTube活動はある意味芸能活動なわけですし、芸能人が通信制高校に通うことも珍しくないので。そんな中、あくまで「普通の」選択肢を押し通したのは、とても意外でありながらすごい決断だと思います。 一方で、「当たり前に高校に行く」ことの方が望ましいという考え方もあるようです。インクルーシブ教育では障害児が高校進学時に分離されないことの根拠としてこちらの言説をよく耳にします。両者がうまく矛盾しないようなあり方があればいいのですが。